鴨のコンフィ
今回は「コンフィ」という料理です。
コンフィは「低温の油でじっくり火を入れる」とか「オイル煮」といった料理です。日本語にするとなんだか油っぽいイメージがしますよね。
でも、写真を見てください!これが鴨のコンフィです。
鴨のもも肉はただ焼いただけでは、ちょっと堅くて食べづらいものです。が、コンフィにすることによって、コラーゲンという固いタンパク質がゼラチン化して柔らかな仕上がりになります。
ただのソテーではありません!ソテーに比べると、コンフィは手間がかかりますが、それだけの手間をかける価値のある料理だと思います。
保存も利くので、作っておくと「おっ!」といわせるメインになると思います♪
鴨のコンフィの材料
鴨のコンフィに今回使った鴨のもも肉は、シャラン鴨という鴨です。フランスのシャラン産の鴨というだけでは、伝統的な放し飼いによる飼育法、手作りの餌など手間ひまかけて育てられ、屠殺の方法までこだわったシャラン鴨というブランドの鴨です。
[材料]
鴨のモモ肉(骨付き) 適量
塩 鴨の重さの1.5%
グラニュー糖 鴨の重さの0.3%
ラード 適量
鴨のコンフィの作り方
鴨のもも肉の下処理については【低温調理】鴨もも肉のコンフィ 65℃と78℃で食べ比べてみたの記事を参考にしてください。
今回の主役、鴨のモモ肉です。鴨は胸肉が主役となることが多いのですが、このコンフィではモモ肉が主役です。
まず、お肉の重さを量ります。
その重さの1・5%の塩と0.3%のグラニュー糖を量って、混ぜておきます。
塩グラニュー糖を鴨モモ肉に満遍なく振り、よく擦り込んで、ラップをし冷蔵庫で一晩寝かせます。
僕は一応12時間といおうことにしていますが、大体でいいと思います。ですが、あんまりおき過ぎてしまっても、塩が入りすぎるので・・・・。
ラードです。
なかなかご家庭ではラードを大量に使うことはないと思いますが、このコンフィにはそこそこたくさんのラードが必要です。
一晩塩をなじませたら、ラードをなべに入れ温度計を挿して、80度になるまで温めます。
80度になったら、水気をよくふき取って鴨のモモを並べるように入れていきます。
当たり前ですが、鴨のモモ肉を入れると温度が下がるのでラードの温度を80度まで上げます。
この80度を保って、1時間~2時間ゆっくりと火を入れます。
80度以上にならないように、まめに火を調節して、竹串がスッと刺さるくらいになるまで煮ます。
火が入った状態です。
このコンフィという料理のポイントはこの温度管理に尽きます。しっとりとした肉質に仕上げるためには温度計をちゃんと見張っていないといけません^^
竹串がスッと刺さるくらい柔らかくなったら、鴨モモ肉をタッパーやバットなどある程度深さのある容器にあげます。
そこにラードを漉しながら入れます。
こんな感じです。このまま冷まします。
冷めると、ラードは元の白い状態の戻り、
こうなります。このまま冷蔵庫で保存すれば一月以上持ちます。
ここからが仕上げです。じっくり火を入れたコンフィをカリッと焼き上げます。
まず、ラードに埋もれた鴨のモモを掘りおこします。
そして、掘りおこした鴨モモとラードをフライパンに入れ弱火にかけます。皮が下になるようにして入れます。
弱火でじっくりと温めます。
せっかく低温でじっくり火を入れたコンフィなのですから、ここで焦って強火で火を入れては元も子もありません。
皮がパリッとなったらひっくり返して裏面からも3分ほど温めます。
しっかりラードをきって、器に盛り付けます。
まずは、両手で持ってかぶりついてください!肉の旨みを味わってください!
お好みで、レモンを絞ったり、ソースを添えても。
コンフィはフランス料理ではポピュラーな調理法ですが、見た目が手間の割りにソテーと変わらないからでしょうか?あまり一般的には馴染みがないようです。
美味しいんだけどな~コンフィ・・・。
鴨のコンフィはこちらの記事も参考に〜ヽ(^。^)ノ
ディスカッション
コメント一覧
5月22日でお店閉められるんですね。
うっかりこの情報を見落としていました。
私にはこちらのレシピかなりお役立ちで、参考にさせていただいていたので、このブログがなくなるとどうしましょう!
是非このレシピ続けてくださいませ!
まーちゃん さん、こんにちは。
はい、閉めちゃいます。
このブログは、おそらく・・多分・・きっと、続けると思いますので、これからも宜しくお願いします!
コメントありがとうございます。
教えてください
合鴨をローストすると、大量の油が出るので、その油をラードとして使用しても大丈夫でしょうか
ままやさん、こんにちは。
鴨の胸を焼くと脂が出ますねーその脂を使ったことはありませんが、鴨の脂とかカナールファットというものは、旨味が増す脂として売られていますので、ぜひためしてみてください。
最近、SOU様のページを愛読させて頂いております。
教えて欲しいのですが、鴨のコンフィのレシピを見て是非作ってみたい!と思ったのですが、鴨のモモ肉にも産地とかカナールとか、色々な種類とお値段があるのですが、レシピの写真の種類を教えて頂けないでしょうか。
どうぞ宜しくお願いします。
ポポルトさん、こんにちは。はじめまして。
ご愛読ありがとうございます!
艸が使っている鴨モモ肉はフランス産 シャラン鴨の窒息です。カタカナにしますとキュイスドカナール シャランデ エトフェという長い名前になります。
カナールというのはフランス語で鴨のことです。キュイスはモモ肉のことです。シャランデはシャランデ鴨のことで、エトフェは窒息のことです。窒息というのは屠殺の仕方です。
是非、鴨のコンフィお試しくださ~い(^O^)/
コメントありがとうございました。
SOU様のレシピで鴨のコンフィ作ってみました!電磁調理器で作ったせいか、竹ぐしスッとが約3時間ほどかかってしまいましたが…
そしてまたまた教えて欲しいのですが、ラードで密封した状態で冷凍保存は出来るのでしょうか?よろしくお願いします。
ポポルトさん、こんにちは。
おおっ!コンフィ、作りましたかーお疲れ様です(^O^)/
冷凍保存はあまりオススメしません。食べられるという意味ではもちろん冷凍保存は可能ですが、やはりしっとり感が落ちてしまうような気がします。
艸が昔いたホテルでは冷凍保存していたのですが、コンフィってパサッとしてんなーと思っていました(~_~;)
もし、何本かまとめて作られたのであれあば、ちょっと室温に戻して一本ずつラードのミイラみたいに鴨足をしっかりラードをまとわせたものをラップでくるむと、一本ずつしまえて冷蔵庫のスペースを大きく取らないのでいいかもしれません。
コメントありがとうございます。
はじめまして。
クリスマスのごちそうにと、チャレンジしてみました。
25日に家族でささやかなパーティーの予定ですが、
平日の今年はどうしようかと思って、レシピを探しているうちにここにたどりつきました。
これはラードで煮ておけば、当日、焼くだけですから楽ちんですよね。
1つ質問なのですが、
ラードで煮ているとき、
鍋の中の場所によって温度がちがうのですが、
温度管理はどうしたらいいのでしょう?
どの場所も80℃を超えないことを目指すべきか、
多少80度を超える所があっても、
肉の近くは最低でも80℃になるようにするべきか。
今回は、
70℃くらいだと火が通らないようだったので、
90℃にはならないようにしつつ、
できるだけ肉の近くは80℃になるようにしてみました。
鍋が小さかったのもいけなかったのかな、とも思ってます。
明後日、焼いて食べるのが今から楽しみです。
Foolingさん、こんにちは。はじめまして。
コンフィの仕込みお疲れ様です。
ご質問の温度ですが、僕はさしてる温度計(鍋の底の方)が75〜80度になるようにしています。今の時季のように寒いと上の方のラードの温度は低くなってしまうようで、なかなか火が入らないこともあります。ので、途中でお肉の位置を上下でかえたりしています。
参考になるといいのですが・・・
美味しくできているといいですね〜
コメントありがとうございます。
鴨のコンフィを作りたいです。オリーブオイルで作りたいと思うのですが、ラードとどちらが美味しく仕上がりますか?
ユッキーさん、こんにちは。はじめまして?でしょうか?
ごめんなさい。艸はオリーブオイルでお肉のコンフィを作ったことがありません。どちらがおいしく仕上がるか。は主観なのでなんとも言えないところですが、多くの作り手が鴨のコンフィはラードで作っています。
かと言って、すべての人にとってそれがベストなわけでもないので、是非オリーブオイルでコンフィしてみて、艸にも結果を教えて下さい〜
コメントありがとうございました。
こんばんは!コンフィを骨付き鶏モモにくで作ってみました。すんごくしっとりして美味しくできたのですが、仕上げの焼きがsouさんのように全体がこんがりしませんでした(~_~;)ラードの量が少なかったのかもしれません。仕上げの焼き、はじめの面は弱火でどのくらいの時間やりますか?
ゆかなかやさん、こんにちは。
艸のブログを参考にコンフィを作って頂きありがとうございます。
コンフィの表面をパリッと焼き上げるのは、結構時間がかかります。ラードをたっぷり入れて(使ったラードは濾して冷まして戻せます)、鴨で鉄のフライパンならわりと弱火でいいと思うのですが、鶏だとくっつきやすいのでテフロンを使っていました。
テフロンのフライパンの時は中火弱くらいで、、、15分から20分くらい、、、すいません体感なので、時間は適当です。ま、こんがりになるまで焼いてみてください^_^
鶏の場合は見た目は写真の鴨と同じにはなりませんが、パリッとカリッとはなるのでぜひ試してみてください〜\(^o^)/
コメントありがとうございました!
初めまして、岩手県で合鴨農法で米つくりしています。
合鴨肉は肥育してとても美味しいと評判頂いています。
ブロイラーではなくしっかり成長した個体なので少々歯ごたえはあります。解体屋さんに丸体や胸ロースの加工はしていただけるのですが、骨付きもも肉の加工が対応できないそうです。胸ロース肉でも鴨肉のコンフィは作れますか?
コツありますか?
お忙しいと思いますがよろしくお願いします。
艸(そう)さんのレシピ参考にさせていただいております。
ありがとうございます。
あんすろーじさん、こんにちは。はじめまして。
>岩手県で合鴨農法で米つくりしています。
おおっ〜!いいですね〜!国産の鴨肉を食べる、調理することなどなかなかないので、そう聞くだけですでに美味しそうです。
艸のブログを参考にしてくださり、ありがとうございます。
前に実験で胸肉をコンフィにしたことがあります。中まで火が入った胸肉はそれはそれで柔らかくて美味しかったのですが、やはり、ロゼに焼いたモノと比べますと、見た目もジューシーさも保てず、商品化まで辿りつきませんでした。
基本的には鴨のもも肉はただ焼いただけだと固くなってしまいますので、低温でじっくりと火を入れることで柔らかくするという調理法が取られることが多いです。に対して、胸肉は牛肉のように中をロゼに焼いて食べるのを好む人が多いので、あまりコンフィにはされないのかもしれませんね。
鴨の胸肉の加工としては、生ハムやハム、ハムにして燻製などをよく見かけますが、これもやったことがないので、何のアドバイスもできません、、、すいません。。。
全くお役に立てず申し訳ないです。
あ、砂肝は一緒にコンフィにすると(時間短め)美味しいです^_^
コメントありがとうございました。
鴨のコンフィが大好きで、最近ドラマの影響もあり、作ってみようかと思っていたときにここにたどり着きました。。。
艸さんのレシピではハーブとか一切使ってないようですが、いれるとしたら何いれますか?
また、これに合うおススメのソースとかの作り方もあったらぜひ教えてください。
mimimamaさん、こんにちは。はじめまして。
>艸さんのレシピではハーブとか一切使ってないようですが、いれるとしたら何いれますか?
(´ε`;)ウーン…、何を入れますかね。。。昔、身のところにだけシナモンのパウダーを振ってコンフィにしていたことがあります。好みの分かれるところではありますが。
あとはオーソドックスに、ニンニク、ローズマリー、タイムなどを丸のまま一緒に入れちゃってもいいと思います。
ソースは、コンフィには基本的には無くてもいいかなーというのが僕の考えです。鴨の旨味そのものを食べる、道な感じです。お皿が寂しければ、バルサミコソースを添えるくらいですかねぇ。
個人的にはサラダや、温野菜などと一緒に食べるのが好みです^_^
コメントありがとうございます。
はじめまして。鴨のコンフィが美味しそうで作ってみたいのですが、鴨のモモ肉骨付きがスーパーなどでは買えません。
オススメのサイトなどありましたら、ご教示頂けないでしょうか?
画像だと、10本くらいあるように見えるのですが…
ももひなさん、こんにちは。はじめまして。
艸は業者から仕入れていたので、おすすめのサイトというのは分からないのですが、「キュイスドカナール」で楽天などで検索しますと買えるショップが見つかります。
僕が使っていた鴨のもも肉も一個ずつパックになっていた冷凍のものです。ので、10本買ったんだと。
参考になればいいのですが。。。
コメントありあがとうございます。
はじめまして。
先日、猟師で生計をたてている知人から真鴨をいただいたので、
早速こちらのサイトで紹介されているの調理法で下準備(塩グラニュー糖浸け)を行ったところです。
ソースはオレンジソースを予定しており、できればスパークリングではなく安価ではありますがシャンパーニュを合わせたいと思っています。
コンフィを初めて作るのでうまく出来ますかどうか……とてもヒヤヒヤしています(笑
わたしのような素人にも分かりやすい説明文なのでとても助かります!
ありがとうございました。
たかしさん、こんにちは。はじめまして。
すいません、大変お返事が遅くなってしましました。。。
猟師で生計を立てているなんてすごいですね!そーゆー方にお会いしたことがないです。
もうずいぶん時間が経ってしまいましたが、美味しくできていると嬉しいですヽ(^。^)ノ
コメントありがとうございました。