あんこを作るときに小豆を戻すか戻さないか問題
艸は初めてあんこを作った高校2年生のとき以来、なんの疑問も持たずに、あんこを作るときには小豆を水で一晩戻してから煮ていました。
ところが、小豆の袋に書いてある「小豆の煮方」には戻さずに煮ると書かれているし、僕が10年前に書いた「あんこの作り方」に「小豆は水で戻して煮たりしねーよ!」と文句のコメントが寄せられたりしました。(承認してないので表示はされていません)
その後、「あんこの作り方 その弐」では、小豆を戻さずに煮たのですが、、、(´ε`;)ウーン…なんか皮がちょっと口に残るなーと。
だもんで、文句を言われよーと小豆の袋に「戻さない」と書いていよーと、あんこを作るときには小豆を水で一晩戻して煮ていました。
が、つい最近「小豆は戻すのに時間がかかるので、中途半端に戻すくらいなら、戻さないで煮たほうがいい」的なことを書いているサイトを見つけたので、ええっ!そーなの?ということで実験をしてみました。
あんこを作るときに小豆を戻すか戻さないか問題の結論
結論から先に書いちゃいますと、
「あんこを作るときに、小豆は戻しても戻さなくてもいい。でも、戻すなら24時間戻す。」
です。
②小豆を戻さない+1時間煮る 小豆の中身は柔らかいけど、皮が口の中に残る感じのあんこ
③小豆を戻さない+2時間煮る 皮も比較的柔らかくなって、24時間戻した小豆で作ったあんこほどではないが、1時間煮ただけの小豆で作ったあんこよりは全然皮が気にならない
という結果になりました。
煮る時間の1時間、2時間というのは火加減にもよるので、あくまでも目安です。
急いでなければ、24時間戻して煮るのが、煮る時間が短くて火を長く使わなくていいし、皮も一番柔らかいのでいいんじゃないかと。
でも、ふとあんこ作ろうと思い立ったら戻さずに長めに煮れば、皮の硬さも気にならないあんこができます。戻さず1時間しか煮ないあんこも、比べると皮が気になるという程度で皮が硬くて食べられないというものではありませぬ。
魔法瓶や保温鍋のようなもので小豆を煮るなら、戻さずにそのままお湯と一緒に入れて放置しておけばいいと思いますし、あと、皮を取り除いて”こしあん”にする場合は、皮の硬さはあんまり関係ないので、戻さなくていいんじゃないかと。
小豆を水で戻す 時間ごとの小豆の様子
あずきは種皮が硬く、吸水はへその端にある種瘤から行われるため、十分に戻すには一昼夜を要します。また、一晩程度の浸水では豆粒ごとの吸水状態にばらつきが生じ、かえって煮えむらの原因となります。このため、一般家庭では、わざわざ時間をかけて戻すより、乾燥豆をそのままゆでた方が良いでしょう。
豆の基本的調理法 | 公益財団法人 日本豆類協会
と日本豆類協会のサイトには書かれています。日本豆類協会なんてのがあるんですね。
というわけで、小豆を戻してみます。
【戻す前の乾燥小豆】 袋から出したままの小豆の状態
【6時間戻した小豆】 小豆の給水口から吸ったところだけシワシワになっています。
【12時間戻した小豆】 12時間程度でも、あっちこっちにシワが寄っていて明らかに中途半端な戻り感が否めません。
【24時間戻した小豆】 おおっ!12時間戻した小豆とは全然違って、ツルッとしてちゃんと戻っています。
【48時間後】 せっかくなので、しばらく放置して様子をみてみました、まる2日水につけておくと、豆が戻りすぎてところどころ皮がはじけてきています。
【58時間後】 丸2日からさらに10時間後。もー生まれちゃってます。
「小豆を一晩戻す」の一晩って、僕の場合前日の夜に水に漬けて、次の日のお昼すぎとか、下手したら次の日の夜とかになっていたので、図らずもですが、けっこう長く戻していたんだと思います。
でも、書き方としては「一晩」ではなくて「一昼夜」もしくは「24時間」としないといけないなーと。
あんこの作り方 2019
最初の結論に書いたように、長く煮るなら戻さなくていいし、24時間戻すなら1時間ほど煮ればいいしと言うわけで、どっちが正しいというよりは、その時の時間の使い方でどっちを選んでもいいのかなと。
というわけで、10年前に書いた「あんこの作り方」では氷砂糖を使ってあんこを作っていて、「その弐」では上白糖を使って作っていますが、最近はこの分量で作っています。
[あんこの材料]
小豆 250g
グラニュー糖 160g
中ザラ 160g
塩 ふたつまみ
で、ずっと使っていた土鍋が割れちゃったので、 無水鍋 で作っています。
これが、24時間戻した小豆です。
そんで、これは戻していない小豆。
どちらも、沸かすまでは強火で、沸いたら、アクを取って弱火でコトコト煮ます。沸いたところで水を一旦捨てて替える”渋抜き”とか”渋切り”といったことは僕はしません。スッキリとしたあんこが好みなら、ここで水を一回捨てて煮直してもいいと思います。
たぶん、10年前にも書いたと思いますが、僕が目指しているのは”おばあちゃんが作るあんこ”なので、色も抜けちゃうし、あえて”渋抜き”をしません。
戻した小豆なら1時間ほど、戻していない小豆なら皮が気にならなくなるまで2時間ほど、じっくり煮ます。
小豆の皮まで柔らかくなったら、そこへ水を注いでかき混ぜて、しばらく放置。上澄みの透明の水を捨てるを3回繰り返します。
3回上澄みを捨てると、こんな感じに透きとおった感じになります。
ザルに晒しをセットしたところに、煮た小豆を移して、
しっかり押しをして水分を抜きます。
小豆を煮た鍋に、グラニュー糖と中ザラ、水分をしっかり切った小豆を入れて、混ぜ合わせます。
すぐ火を着けてもいいのですが、僕は、このままちょっと放置して、中ザラが小豆の水分を吸ってちょっと溶けるまで待ちます。
中ザラがなんとなく溶けたら、火を弱火でつけて、砂糖をしっかり溶かし、全体を好みの硬さになるまで水分を飛ばします。
仕上げに、塩をふたつまみ、、、と書きましたが、僕はけっこう入れます。あんこを食べると、ちょっと塩を感じるくらいまで入れます。塩あんこみたいな感じにします。
冷まして完成。
さて、とりあえず小豆を水で戻すか戻さないか問題は、とりあえず僕の中ではスッキリというか、文句言われても大丈夫なくらいには納得できました(^o^)
さて、あんこ食べよっと。
ディスカッション
コメント一覧
すっかりご無沙汰しておりましたチカコです。八王子の恩方のお店の近くに住んでいたチカコです(^o^)
実は、あの頃まだ高校生だった長男が、指圧師の国家資格を取って整体も学び、自宅で整体院を開業しました。先日来られたお客様から艸さんはどうしているのかしら?と言われ、すっかりご無沙汰になってしまったと思い、検索させて頂きました。相変わらずの素晴らしいレシピ!とてもお元気そうで安心致しました(^O^)今度そのお客様がみえたらこのレシピコーナーをご紹介しておきますねー
懐かしい方がお元気だと嬉しいですねー。急に失礼致しました。m(_ _)m
チカコさん、こんにちは。ご無沙汰しています。
おおっ!お兄ちゃん整体院開業されたんですね〜!すごいです!
そんなところで艸の話が出るなんて嬉しくて感無量です!
はい、艸はなんとか元気に暮らしております。そのお客さん、始めお兄ちゃん、弟さんにも宜しくお伝えください〜\(^o^)/
コメントありがとうございます〜!
たまにしか作らないので毎回の様に作り方検索していたら貴方のブログを見つけました。
私も一晩水につけて、しかもひたひたの水に直接砂糖をぶち込んで炊いていた者です。(*≧∀≦)
昨日何年かぶりにあんこを炊いたのですが、16時間浸けて真水で煮出し、1時間経過、芯がコリコリ。2時間経過、変化無し..。結局びっくり水を刺しながら弱火で、4時間半かかりました。
数年後またいつか炊く時には24時間に挑戦します。覚えてるかな〜
じゅんこさん
すいませんブログのコメントをチェックしておらず、お返事が大変遅くなってしましました〜!
ぜひ数年後と言わず、また近々炊いてください〜!
コメントありがとうございます〜!