牛タンの赤ワイン煮「その1」
赤ワイン煮の作り方です。
すでに「その1」って書いてある時点で、長そーですよね。
赤ワイン煮は時間がかかります。でも、難しいものでは決してありません。
ちゃんと手順を踏んで作れば、それはそれは柔らかい、おいしい赤ワイン煮が出来ます。
赤ワイン煮にむいている部位は牛なら、バラ、や頬、腿、テールそして舌です。
そのほか、鶏、豚などでも出来ます。
基本的に作り方は同じなので、一度作ってみると、いろんな部位、お肉で出来ますよ。
寒い冬に是非、ご自宅でレストランの煮込みを作ってみてください。
牛タンの赤ワイン煮の材料
[材料]
牛タン(皮なし) 5本
玉葱 5ヶ位
人参 3本位
セロリ 3本位
にんにく 2ヶ位
ローリエ 適量
タイム 適量
黒胡椒 適量
赤ワイン 3本
塩 適量
胡椒 適量
粉(薄力でも強力でも)適量
サラダ油 適量
基本のトマトソース 適量
(もしくはトマトホール缶、トマトペーストでも)
フォンドボー 適量
※市販のフォンドボーはこちらを参考にしてください。
⇒市販のフォンドボー冷凍・缶詰・パウチを比較してみた
牛タンの赤ワイン煮の作り方
~1日目~
赤ワイン煮は時間がかかるんです。最低2日、出来れば4日かけたいところ・・・です。でも、冷凍も出来るので、時間のあるときに作っておけばいつでも本格的な赤ワイン煮が食べられるので、是非頑張ってみてください!
スライスしてある牛タンしか見たことのない方には、ちょっと気持ち悪いかもしれませんね。これは牛タンの皮をむいてあるものです。(皮付きはもっとグロテスクです)
香味野菜です。材料のところに全部”位”と書いてあります。少ないよりは沢山入れた方が、野菜の甘味がしっかりと出ていいかもしれません。
この香味野菜を適当な大きさにカットします。
玉葱は芯をくっつけてばらけないようにします。
人参は乱切りです。
セロリは一度手で押し潰してから、ざくざくとカットをします。潰すことで香りが出やすくなります。
にんにくは皮付きのまま半分にカットします。
香味野菜の大きさは基本的には煮込む時間の長さによります。
ブイヨンのように8時間以上に込む場合は丸のまま入れますし、魚介系のだし汁を取るときは30分位なので、香味野菜はスライスします。
カットした香味野菜の半量を深めのバットやタッパにしきます。
その上に牛タンを並べ、残りの香味野菜を敷き、赤ワインを注ぎます。
表面もしっかり赤ワインに浸るようにペーパーをかけます。
ラップをして冷蔵庫で一晩置きます。
ちょっと面倒かもしれませんが、赤ワイン煮を作るときはこの工程は必ずしてください。赤ワインでマリネするとしないでは、仕上がりのジューシーさが全然違います。
~2日目~
前日にマリネした牛タンを冷蔵庫から出し、牛タンと香味野菜と赤ワインに分けます。
牛タンが紫になってます。野菜もちょっと変な色に・・・でも大丈夫です。順調です。
牛タンの水気を切って、塩胡椒をしっかりとします。
牛タンに粉(薄力でも強力でも)をはたきます。
満遍なく粉をまぶし、余計な粉をしっかり落とします。
フライパンに大目のサラダ油を引き(下にたまるくらい)火にかけます。油が熱くなったところで牛タンを入れ、表面を焼いていきます。
火は中火~中火強くらいです。牛タンの表面を焼き固めるのが目的なので、弱火ではいけません。
しかーし、焦げてもいけません。一面一面丁寧に焼き固めていきます。
煮込み料理は基本この作業があります。ラタトゥイユも野菜をしっかり焼いてから煮込みますし、カレーや筑前煮なんかも最初にお肉や野菜を焼きますよね。
これによる効果は色々あると思いますが、一番は具材の旨味が流れ出ないようにする。ということなんです。牛タンの旨味が全部出てしまわないように壁を作っているんですね。
こんがり焼きあがりました。粉の白っぽさが残らないように、このくらいしっかりと焼いてください。
先ほど分けた、香味野菜を深めの鍋で炒めます。少量のサラダ油で甘味を引き出すように中火くらいで炒めていきます。
赤ワインでマリネしてあるので、割とすぐ鍋肌が焦げ付いてきます。そうなったら、基本のトマトソースをれます。
艸は基本のトマトソースを入れますが、トマトホール缶でもトマトペーストでもいいです。今回の分量で、レードル(お玉)2杯くらい入れました。ペーストの場合はもっと少なめにした方がいいです。
トマトソースもしっかりと炒めます。ペーストを使った場合は特にしっかりと炒め酸味を飛ばします。
ここに牛タンをマリネした赤ワインを注ぎます。
これを3分の2くらいになるまで詰めます。そこに、先ほどの焼き固めた牛タンを入れます。
なるべく重ねないように入れます。きつきつでも鍋に入りさえすれば大丈夫です。煮込んでいるうちに縮むので。最終的には半分くらいになります。(重さで)
ここにフォンドボーを入れ(市販のフォンドボー冷凍・缶詰・パウチを比較してみた)、水を牛タンがかぶるくらいまで足して、軽く沸かします。
沸いたら、火を弱くしてふたをして煮込みます。
たまに木ベラで底の方を掻いて、焦げないように気をつけます。表面は水っぽくても底の方には、牛タンを焼いたときに付けた粉が溜まって、焦げやすくなっているのです。
牛タンは、物にも火加減にも鍋の大きさにもよるのですが、大体4~5時間ほどで柔らかくなります。このまま柔らかくなるまで煮てもいいのですが、艸はここで、1日休ませます。
この状態のものを冷まして、冷蔵庫で一晩置いておきます。こうすることで、煮汁と牛タンがしっかりと馴染みます。
鍋ごと冷ませるだけの氷があって、鍋ごと入る冷蔵庫があるから出来ることですよね。
ここまでで「その1」はおしまいです。「その2」に続きます!牛タンの赤ワイン煮「その2」
ディスカッション
コメント一覧
初めまして。私も牛タンの赤ワイン煮、たまに作ります。手間暇掛かりますが、達成感のあるメニューですよね。以下に関連記事をアップしておりますので、よろしければ見てやってくださいませ。
http://trinidad.blog.so-net.ne.jp/2012-11-06
http://trinidad-parallel.blog.so-net.ne.jp/2012-11-07
solさん、こんにちは。はじめまして。
記事、拝見しました。柔らかく煮込んだ舌をビシッとソテーするのも美味しそうですね〜。
手間暇かけて作る煮込みは、ちゃんとできるとホッとします。あー良かった・・・^_^
コメントありがとうございました。
牛タンの赤ワイン煮込みを作ったのですが、粉をして焼く前に塩コショウするのを忘れてしまったんですが、出来上がりの味に問題ありますか?
また対処法があればどのようにすれば良いのでしょうか?オロオロ((;ω;))オロオロ
rupinさん、こんにちは。
すいません、ゴールデンウィークをしていたものでお返事が遅くなってしまいました。。。
正直に答えますと、塩コショウをしないで作ったことがないので、問題ないかどうか分かりません。が、しっかり煮込んだ後のお肉にはそれほどの塩気は残っていないので、ソースをしっかり整えれば問題ないかと思います。
想像で言っているので、ダメだったらごめんなさいm(._.)m
はじめまして
以前から愛読させていただいている隠れファンです。
前からずっと憧れていた牛タンの赤ワイン煮に挑戦しました。
どうせ同じ手間なので2本同時に作り、おいしく保存するために真空パックまで買いました(笑)
とても時間と手間はかかりましたが、想像した以上の、最高のおいしさでホッペタが落ちそうでした。
ありがとうございました。
okkotanさん、こんにちは。はじめまして。
手間も時間も掛かる牛タンの赤ワイン煮を作って頂き、ありがとうございます。
これ、美味しくできると、ほんとにほっぺた落ちちゃうので気をつけてください^_^
真空パックまで買ったのですね〜素晴らしい!!
手間暇掛かるだけに、美味しくできてほんとに良かったです!でも、美味しくできたのはokkotanさんの腕です。
こちらこそ、参考にして下さり、ありがとうございました!
プロの技をここまで詳しく載せて下さるとは、いい時代だなとしみじみ感じております。惜しげもなく掲載していただき、ありがとうございます。
私は料理初心者ですが、背伸びしてでもこの料理を作ってみたい!と思ったので、挑戦しようかと考えておます。
1つだけ質問させてください。このレシピの分量で、フォンドボーはどのくらい入れておりますでしょうか。料理初心者の私には適量が分からず…申し訳ありませんが、よろしくお願します。
ごんぞーさん、こんにちは。はじめまして。
すいません。年末年始でバタバタしていまして。。。
>このレシピの分量で、フォンドボーはどのくらい入れておりますでしょうか。
とのご質問ですが、、、うーん、、、どれくらいですかね。。。ごめんなさい。作る時に計量しないで入れるものは数字にするのが難しいです。
また、フォンドボーを自分で作るにしても、既製品を使うにしても、それ自体の濃度がかなり違ってきます。多くの既製品の場合、半分以下に煮詰めて、僕の作るフォンドボーと同じくらいの濃度になります。
とはいえ、それでは全く回答にならないので、、、
感覚的なことになってしまって申し訳ないのですが、煮汁の1/3〜1/4位をフォンドボーにすれば十分なんじゃないかと思います。(タンに対して鍋が大きい場合は、その分減らしてください)
フォンドボー入りの水でゆっくりと煮上げて、あとは、煮上がったあとにソースにする段階で、煮汁の煮詰め具合で調節するといったイメージです。
フォンドボーの分量が極端に少なくなければ、ソースにする段階の煮詰め具合で調整ができます。
ふわっとした回答ですいません。。。ぜひ、美味しい赤ワイン煮を作ってください〜!
コメントありがとうございました。
いつもサイトのいろいろなお料理、楽しく拝見して作っています!赤ワイン煮も何度か作りおいしくいただきました。
フォンドボーを入れた後寝かせて煮込む工程ですが、サイトを拝見すると
・フォンドボーを入れて軽く(ある程度?)煮たあと一晩寝かせ、翌日起こしてからゆっくり煮込んで柔らかくする
というのが理想でしょうかm(_ _)m。いつもついつい鍋や冷蔵庫のサイズもあって「フォンドボーを入れたら柔らかくまで煮きるまで一気に」煮てしまうので、今度は+1日時間を取って挑戦したいなと思っています!
みきさん、こんにちは。
艸のブログを参考に料理を作っていただき、ありがとうございますm(_ _)m
今あらためてこのレシピを読んでみると、、、小さなお店だったので、営業と営業の合間を縫って仕込んでいたので2日に分かれてしまう部分も大きいのかもしれません。
もちろん、1日置いておけばお肉と煮汁が馴染むのは馴染むとは思いますが、一気に煮たものと比べて、それほどの大きな違いは出なそうな気もします。
すいません、毎回2日に分けて作っていたもので、、、
作られたら、違いがあるかどうか、ぜひ教えて下さい〜!
コメントありがとうございます。