ジェノワーズ(スポンジケーキ)その2
ジェノワーズというのはいわゆるスポンジケーキのことです。スポンジって「お菓子の基本」みたいなイメージがありますが、なかなかどうして結構難しかったりします。
前にもスポンジの作り方は書いたのですが、ちょっとご家庭で作るには向いていないなー(分量とかキッチンエイド使うとことか)とずっと思っていまして、今回は少量で、ハンドミキサーで作るジェノワーズを書いてみます。なので、「その2」です。
ジェノワーズ(スポンジケーキ)その2の材料
[材料]
全卵 2ヶ
グラニュー糖 50g
薄力粉 50g
無塩バター 20g
ジェノワーズ(スポンジケーキ)その2の作り方
スポンジを焼くときに使う型で一般的なのが、
これですよね。スポンジ型なんて呼ばれ方もするほどですから。
ですが、今回スポンジを焼くのに使う型はセルクルです。
これがセルクルです。セルクルというのは英語で言うところのサークル、円とか丸という意味のフランス語です。なのでセルクルというのは本来「円」とか「丸」という意味なのですが、こういう縁だけの型のことをみんなセルクルと呼んでいます。
なので四角いセルクルとか、ハート型のセルクルとか、小判型のセルクルなどと呼びます。四角いセルクルなんて意味分かりません。四角い丸?
まあ、とにかく今回はこのセルクルを使います。セルクルは、クッキングペーパーなどを型に合わせて切ることもしなくていいですし、それでいて型から外すのも簡単なのです。
そんなに高いものではないのですし、ほぼ一生ものです。ちゃんとしたセルクルは100円ショップのものとは全然違います。僕が使っているのは直径が18cmで高さが5cmのセルクルです。
オーブンに入れる鉄板に紙を敷きます。
下にキッチンペーパー(ちょっと厚くて4ロールとかで売ってるやつです)を2枚くらい敷きます。その上にクッキングシート(ツルツルの紙の奴です)を敷きます。
その上にセルクルをのせます。
キッチンペーパーを2枚くらいしく事でセルクルと鉄板の隙間が埋まって生地が流れ出なくなります。もちろんあんまりひん曲がった鉄板ではいけません。
さてさて、今回の材料です。
単純に前に書いたスポンジの作り方の4分の1の分量です。バターは電子レンジで解凍などで(200W)溶かしておきます。
まず、グラニュー糖を卵の入ったボールにいれ、ホイッパーでよく溶きます。
これを湯煎にかけます。
今回は、温度計をさして、卵の温度を32度まで上げます。温度が上がりすぎないように、弱火でぬるい状態から湯煎にかけます。
温度計をさして、ホイッパーで混ぜながら32度になったところで、湯煎から外してハンドミキサーで泡立てます。
そうそう、このボールのサイズというのも結構大事だったりします。もちろん小さ過ぎてはいけませんが、大き過ぎても、卵の逃げ場が出来てしまうので、しっかり泡立つのに時間がかかってしまいます。時間が掛かってしまうと、せっかく出来た気泡が潰れてしまうのです。
とはいっても、サイズの合ったボールで泡立てても、結構な時間が掛かります。ハンドミキサー自体も回しながら、最高速で全体を満遍なく泡立てる事8分。最後の1分はちょっとスピードを落として気泡を安定させます。
写真のような感じには3分くらいでなります。そこから更に5分間泡立て続けます。8分というのは結構、長いですが、ここでしっかりとした気泡を作っておかないと、焼いたときにしぼんでしまいます。
8分というのは一つの目安です。泡立ってきて、膨らんできた卵がちょっとしぼんで来たところが頃合です。(ちなみに4倍量で作るときはキッチンエイドで15分~20分くらい泡立てています)
そこに薄力粉を入れていきます。
出来れば、人に入れてもらいながら、ゆっくり全体を大きく混ぜていきます。気泡が潰れないうちに手早く混ぜ合わせていくのですが、ヘラは一定の動きで2秒に1回くらいのスピードで淡々と混ぜていきます。ボールを回転させながら混ぜます。粉は30秒くらいで全部入れるようにします。
続いてバターを入れます。粉が混ざりきっていなくてもいいです。
これも出来れば人に入れてもらいます。細く垂らすようにして入れていきます。ボールを回しながら、混ぜるスピードは一定です。
全部入れ終わったら、数回しっかりと混ぜ、粉とバターが目に見えて残っていないのを確認したら、最初に用意した型に流します。
180度のオーブンで30~40分焼きます。このブログの常連さんは、もうご存知だと思いますが、艸のオーブンは温度設定というものがありません。この温度と時間はあくまで目安としてください。
初めてのときはこまめにチェックしながら焼いてみてください。オーブンの温度が下がると、スポンジがしぼんでしまうのでチェックは素早くしてくださいね。
焼き上がりです。こんな感じにしぼまず焼きあがれば完成です。縁のところがちょっと縮んでくるくらいまでしっかりと焼くのもポイントです。
粗熱が取れたら型から外します。
これがなんといっても、セルクルを使って焼いたときの最大の利点です。ナイフやケーキパレットでくるっと周りを一回転すれば綺麗に型から外せます。
同じ分量で作っていても、混ぜ方や焼き具合によって、全然違った食感、美味しさになるのがスポンジです。上手に焼けたときのスポンジは、まさにスポンジケーキなのです。そのまま食べて美味しいんです。
スーパーなんかで売っているデコレーション用のスポンジとは全く違うのです!
ジェノワーズ(スポンジ)を使ってショートケーキを作る!という方はショートケーキその2もあわせてご覧ください〜
ディスカッション
コメント一覧
質問いいですかぁ~ 今回セルクルを使われていらっしゃいましたが 基本的にマンケやセルクルの使い分けの仕方なんてあるのでしょうか 教えてくださいませ
隆男さん、こんにちは。
使い分けの仕方ですか・・・うーん、ちゃんとした答えになるかどうかは分からないのですが、マンケ型でも底の取れるもの、取れないもの、スズめっきのもの、シリコンのものなど色々ありますし、セルクルといってもタルトリングのようなタルトを作るようなものもありますよね。
タルトを焼くときにタルトリングを使うかタルト型を使うかとか、スポンジを焼くときに丸のケーキ型を使うかセルクルを使うかというのは、作る人の好みとか慣れという部分が大きいのではないかと思います。
金属の型からシリコンの型に変えれば当然熱伝導も変わってきますので、ともすると同じお菓子を作るのでも、設定温度や焼き時間が変わってきたりするかもしれませんね。そうなると今まで使っていた型を替えるのはちょっと手間です。
僕が小さなスポンジを焼くときにセルクルを使うのは、底の取れない丸型より外すのが楽だからです。セルクルだと紙もしかなくていいですし、お手入れも簡単です。
じゃあ、ガトーショコラとか他のお菓子もセルクルで焼くのか?といいますと普通の丸型で焼きます。丸型で長いこと作っているのでその方が慣れているからです。
パティシェの方に言わせれば、もっとちゃんとした使い方の違いがあるのかもしれませんが・・・。
マンケ型はあるお菓子を作るためだけに持っていはいるのですが、最近は作らないのでめっきり登場しません・・・。
はじめまして。「テリーヌ」のレシピを検索していたら、こちらに辿りつきました。
どうして今まで見つけられなかったんだろう!!と思ってしまうくらい素晴らしいブログですね。
作ってみたいと思うお料理がたくさんありました。
今度テリーヌを作ってみたいと思います。
Carrieさん、こんにちは!はじめまして。
「艸の作り方」を見つけてくださり、ありがとうございます。ひっそりとやっておりますので^-^
是非、色々作ってみてください^-^
★非表示★
はじめまして。
最近セルクルを買いました。
縁のないタルトでも焼きたいなと思うのですが、セルクルだとどうしても天板との間に少し隙間ができるようなので、どうしたものかと思っていたところ、こちらのブログを拝見しました。
クッキングシートの下にキッチンペーパーを敷くとか。
簡単な方法ですが、参考になります。
厚めのキッチンペーパーと言うと、リードとかでしょうか?
どちらのペーパーを使われていますか?
また、オーブンで使うと焦げるとか書かれていたりするものもありますが、それでも大丈夫ですか?
細かいですが、そのあたり教えていただけると有り難いです。
saiさん、こんにちは。はじめまして。
管理人のみ閲覧になっているのですが、質問等はできればみんなで共有したいので、こーゆー形で回答させていただきますね。
> はじめまして。
> 最近セルクルを買いました。
> 縁のないタルトでも焼きたいなと思うのですが、セルクルだとどうしても天板との間に少し隙間ができるようなので、どうしたものかと思っていたところ、こちらのブログを拝見しました。
> クッキングシートの下にキッチンペーパーを敷くとか。
> 簡単な方法ですが、参考になります。
> 厚めのキッチンペーパーと言うと、リードとかでしょうか?
> どちらのペーパーを使われていますか?
今読み返してみると「厚めの」が余計ですね〜ふつーのでいいです。ドラッグストアとかで安売りしてるやつで。
僕が使っているのはリードとかじゃなくて、ふつーの紙のやつです。
> また、オーブンで使うと焦げるとか書かれていたりするものもありますが、それでも大丈夫ですか?
> 細かいですが、そのあたり教えていただけると有り難いです。
焦げても問題ないと思いますよ。オーブンがガスオーブンで紙が燃えちゃうくらい火が近いとかでなければ、大丈夫だと思います。
コメントありがとうございました。