赤ワインソース(ヴァンルージュソース)
赤ワインを使った赤ワインソースの作り方です。フランス語ではsauce vin rouge(ソースヴァンルージュ)と言います。
白ワインソース(ヴァンブランソース)の作り方を書いたときに、赤ワインソースも書こう!と思っていたのですが、気がついたらそれから7年以上も経っていました。月日が流れるのは本当に早いです。特におっさんには。
赤ワインソースは、お肉料理のソースとして使われることが多いソースですが、蒸した舌平目など白身魚にもとっても合うソースです。
白ワインソース同様、クラシックな”ザ・フレンチ”な赤ワインソースをぜひお試しください〜!
あ、ここでは赤ワインソースの作り方だけ書いています。写真のような鴨肉の火入れの仕方については低温調理で鴨胸肉を調理するを参考にしてください。
赤ワインソース(ヴァンルージュソース)の材料
[材料]
グラニュー糖 30g
赤ワイン 360cc
赤ワインビネガー 18cc
ポルト酒 90cc
エシャロット 60g
ローリエ 1枚
黒胡椒 4,5粒
タイム 2本
フォンドボー 180cc
塩 適量
コーンスターチ(片栗粉でも) 少々
バター 少々
赤ワインソース(ヴァンルージュソース)の作り方
まずは材料のお話から。
エシャロットはそれほど高いものではないのですが、なかなかそのへんのスーパーでは売っていません。今回は、都会に出たついでに高級デパートの地下なんかを数軒回って買ってきました。この紫色の細長い玉ねぎのようなやつがエシャロットです。
玉ねぎで代用できないことはないのですが、エシャロット独特の風味は、やっぱりエシャロットじゃないと出ないので、できればエシャロットを手に入れてください。ネットでは簡単に手に入りますが、送料がつくので、そんなに高いものじゃないエシャロットがそれなりのお値段になってしまいますねー。
そして、赤ワインソースに使う赤ワインですが、そんなに高級なものである必要はありません。ぶどう品種がカベルネソービニヨンの赤ワインを使うといいと思います。そのへんのスーパーでもたくさん見つかると思います。ちなみに今回使ったのはチリのロス・ヴァスコスというワインです。
それからポルト酒。ポルトとかポートと呼ばれる酒精強化ワインで、これもちょっと大きな酒屋さんに行けば見つかると思います。僕はサンデマンのルビーポルトを使っています。ポルト酒の中では高級なものではありませんが、ソースに使うには十分です。
あ、そうそうポルト酒には、赤と白があるので赤のポルト酒を選んでくださいね。
赤ワインビネガーはいつものマイユのものを使っています。これは普通にスーパーで買えるかと思います。
フォンドボーは作ったものがあればもちろんそれでいいのですが、普通はないと思いますので市販品のフォンドボーを使います。
市販のフォンドボー冷凍・缶詰・パウチを比較してみたでは、市販のフォンドボーの選び方のようなことを書いていますので参考にしてみてください。
この中で紹介しているフォンドボーのうちキスコの冷凍のフォンドボーはしっかりとした濃度があるのでそのままでいいのですが、ハインツの缶詰を使うときは倍量を半分に煮詰めて使ってください。今回の分量だとフォンドボー180ccなので360ccのフォンドボーを半分に煮詰めて使います。赤ワインソースを作る工程でも煮詰めるので、きっちり半分でなくても全然問題ありません。
さてさて、今回の赤ワインソースに使う主な材料です。
まずはエシャロットをスライスしておきます。エシャロットの繊維を断つように切ります。サラダで食べるオニオンスライスのように薄く切る必要はありませんが、エシャロットのエキスをしっかりソースに出すために薄めに切ります。
鍋にグラニュー糖を入れ、少々の水でグラニュー糖全体を湿らせておきます。
中火にかけ、周りがふつふつとしてきて色が変わり始めてきたら、鍋を揺すって全体が均一な色になるようにします。
全体が色づいてきたら、ちょっと火を弱めます。
鍋全体から細かい泡がふわーっと沸いてきたところで、赤ワインビネガーを一気に注ぎ入れます。跳ねるので気をつけてください。
グラニュー糖のカラメルが、赤ワインビネガーの色と同じくらいになったら赤ワインビネガーを入れる、とその昔教わりました。
続いてルビーポルトを入れます。
更に赤ワインも加えます。
そこにスライスしたエシャロット、ローリエ、黒胡椒(丸のままのやつ)、タイムを加えて、一度沸かします。
沸いたら、火を弱めて、全体がふわーーっと対流するくらいの火加減で、ゆっくりと煮詰めていきます。
この状態で半分の量になるまで煮詰めます。
だいたい半量くらいまでに詰めたら、そこにフォンドボーを加えます。
そして、更に煮詰めていきます。赤黒くツヤっとするまでに詰めます。
こんな感じに、ツヤっとなったら、味を見て塩で整えます。
味を整えたら、濾します。
シノワという濾す道具を使うとエシャロットの旨味をぎゅうぎゅうとしっかり押し出すことができますが、ザルなどでも大丈夫です。とにかくエシャロットの旨味を一滴たりとも逃すものかっ!という気概を持って濾してください。
さらっとした赤ワインソースとして使うならこのままでもOKです。が、今回は平らなお皿の上でとどまらせたいので、ちょっとだけコーンスターチ(片栗粉でも)でとめます。
温めた赤ワインソースを混ぜながら、同量の水で溶いたコーンスターチを少量ずつ加えます。中華料理のような餡にするわけではないので、コーンスターチの量に気をつくてください。「お玉ですくって落とすときにほんの少しとろみが付くくらい」の感じの濃度をつけます。
今回は作りやすい分量で作っているので、結構な量があります。このまま冷まして冷蔵しておけば一週間くらい持ちます。また、その後一度しっかりと火を入れて沸かせば更に持ちます。すぐに使わないときは冷凍もできます。
赤ワインソースを使うときには、必要な分を鍋にとって温めます。そして仕上げにバターをを入れます。バターを加えることでマイルドでリッチーナ仕上がりになます。もちろんバターの香りをつけたくないときに入れなくてもいいです。
鍋をよく揺すってバターをしっかりと溶かし、赤ワインソースと馴染ませます。
これで赤ワインソースの完成です。
お皿にソースを流すときに、茶漉しなどで濾すと更に滑らかなで口当たりの良いソースになります。
赤ワインソースは上の写真のようにひと所に流したり、スプーンを使ってお皿の上にそれっぽくぴゃーっとすることもできます。
赤ワイン、ポルト酒の、フォンドボーの旨味がぎゅっと凝縮したクラシックな赤ワインソースをぜひ、ご家庭でもお試しください〜!
牛肉や鴨を焼いたり、蒸した白身魚や、レバーなんかにも合います。普通に作ったハンバーグなんかにもおすすめです!
ディスカッション
コメント一覧
とってもセクシーなソースですね。
何とか真似したいです。
いつも丁寧なお料理の解説に感謝申し上げます。
素人ですが有り難く拝見しております。
これからも熱い眼差しを送らせて戴きます。
テンキュー艸シェフ
タイスンスンさん、こんにちは。
すいません、お返事が遅くなりました。
はいとってもエr、、セクシーなソースですよねー!
はい今後もエr、熱い眼差しを送ってください!
ヤーウェルカム、タイスンスンさん!